アフリカでは、基本的な水のアクセスや、質の良い教育が確保されていない地域がまだまだ存在します。ユニセフは、これらの課題に取り組んでいます。
この記事では、ユニセフのアフリカでの活動と、私たちがどのようにその活動をサポートできるかに焦点を当ててご紹介します。
ユニセフとは?
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、国際連合の専門機関の一つで、1946年に設立されました。
元々は第二次世界大戦後のヨーロッパの子どもたちへの緊急援助を目的として設立されましたが、現在では全世界の子どもたちの権利の実現を目指して活動しています。
ユニセフの使命は、すべての子どもの命と権利を守るため、栄養、医療サービス、水と衛生、教育といった支援活動を行っています。
また、ユニセフは緊急援助から長期的な開発プロジェクトまで、多岐にわたる活動を展開しており、特に途上国での支援活動が中心となっています。
アフリカがユニセフなどのサポートを必要としている理由
サブサハラ・アフリカの全人口の半数以上が1日1.25ドル未満で生活をし、全人口の29%が栄養不足、小学校就学率は74%、全世界のHIV/エイズ感染者の約68%(約2250万人)、難民・国内避難民の約4分の1をアフリカが占めるというのが現状です。
また、全世界で49カ国の後発開発途上国(LDC)のうち、33カ国がサブサハラ・アフリカに集中しています。アフリカが抱えるこれらの問題に対し、国連安保理の議題の約6割、国連平和維持活動(PKO)の予算・人員の約7割が割かれています。
外務省より引用
アフリカは経済や社会の発展において多くの課題を抱えています。
紛争、自然災害、疾病の蔓延など、多様な要因が子どもたちの生活の質や将来の機会を制限しています。
多くのアフリカ諸国で、子どもたちが適切な栄養、医療、教育などの基本的なサービスを受けられない状況が続いています。
このような背景から、ユニセフのような国際機関のサポートが、アフリカの子供たちの生活を向上させ、持続可能な発展を促進する上で不可欠となっています。
アフリカにおけるユニセフの教育分野での活動
モザンビーク
就学前教育
少なくとも1年間の就学前教育を受けた子どもは、小学校の生活に必要不可欠なスキルを伸ばし、学校を留年あるいは中退するリスクが減少することがわかっています。また、学力についても就学前教育を受けた子どものほうが伸びる傾向にあります。
モザンビーク活動報告より引用
ユニセフは、モザンビークでも就学前教育の普及に力を入れており、5歳~6歳の子どもに読み聞かせや算数、外遊びなどの授業を提供しています。
また、保護者向けの説明会も実施し、
- 就学前教育の重要性
- 幼児期の脳の発達や適度な刺激の必要性
- 子どもたちの自信や自尊心を育む方法
- 学習での親の役割
- 基本的な算数や読み書きの教え方
- 衛生や栄養など
について指導しています。
校長や教員への研修実施
ユニセフは、国立研究所とパートナーシップを結び、教員養成大学や選定された学校で行われている遠隔教育による教員研修の内容を充実化させ、設備を改善しています。
研修で学んだことを活かして、早婚により退学した女子生徒の復学に成功し女子教育の推進にも役立っていたり、教員研修に参加した先生が教育施設の管理職になり、学校での施策が生徒たちに変化をもたらしたりと成果をもたらしています。
参考文献:モザンビーク活動報告
女の子たちの退学を防ぐために学校ができる取り組みを
子どもたちに夢を与えられるように
ブルキファナソ
校舎の建設、男女別トイレや手洗い場の設置
2019年の調査では、ブルキナファソの学校の52.6%で安全な水を利用できず、70.4%の学校でトイレがありません。トイレが設置されている学校でも、わずか27%しか男女別のトイレが整備されておらず、思春期を迎えた女の子たちが生理期間中に学校に通えなくなるなど、教育の妨げになっています。(中略)
2021年は「子どもにやさしい学校」で子どもたちが学べるように、16校の校舎が新たに建設され、3,030人の子どもたちが新しい校舎で学ぶことができるようになりました。
幼稚園:3つの園舎(中央大地、北部地方)
小学校:6つの校舎(東部、中央大地、北部地方)
中学校:7つの校舎(サヘル、東部、中北部、北部、ブクル・デュ・ムウン地方)また、子ども用の机と椅子2,000台、教職員用の机と椅子100セット、黒板100枚、棚100本を調達しました。
ブルキナファソ活動報告より引用
安全な環境で学べるように
隣国ニジェール、マリと国境を接している地域では、武装勢力により治安状況が悪化し、学校が襲撃の標的にされるケースも発生しています。学校を子どもたちが安全に安心して学べる学習環境にするために、緊急事態時を想定した校内訓練の実施や心理社会的ケアの提供などの「セーフスクール」プログラムを展開するなど、学校の安全を確保するための取り組みを加速させています。
2021年は次のような取り組みを行いました。
・792人の教員、319人のPTAメンバー、427人のソーシャルワーカーを対象に、心理社会的ケアなどの「セーフスクール」プログラムについての研修を行いました。
・55校で危機管理委員会を設立しました。
・中北部、北部、ブクル・デュ・ムウン地方の1,840校で、緊急事態時対応プランの作成や訓練を行い、70,002人の子どもたちが参加しました。
ブルキナファソ活動報告より引用
アフリカにおけるユニセフの水分野での活動
世界人口の半数以上が水道を使えるようになった今なお、6億6,300万人もの人々が、安心して飲める水が身近になく、池や川、湖、整備されていない井戸などから水を汲んでいます。
その半数近くが、サハラ以南のアフリカ諸国に集中しています。多くの途上国では、水汲みは子どもたちの仕事。
サハラ以南のアフリカ諸国だけでも、330万人を超える子どもたちが、水の重さに耐えながら、毎日遠い道のりを歩き続けています。疲れ果てた子どもたちには、学校に通う時間も体力も残されていません。
日本ユニセフ協会公式ページより引用
安全な飲み水の確保
ユニセフは、対象地域の住民が、干ばつ等の気候変動に強い持続可能な水道インフラを通じて、安全な飲料水を利用できるようにするため、水道の整備/給水施設の建設/修復/運営管理/メンテナンスを支援しています。
衛生設備の改善
ユニセフは、屋外排泄の根絶、衛生啓発メッセージの発信、衛生用品の提供などを行い、対象地域の住民の衛生意識の改善につなげます。
また、新規トイレの設置や既存トイレの修繕に向けて、環境に配慮した安価な改良型トイレの導入も行っています。
ユニセフは他にも、学校や医療施設における手洗い場やトイレの改善を行い、対象地域の住民が、安全に管理された飲み水や衛生設備にアクセスし、衛生的な習慣を身に着け、健康的な生活を送ることができるように支援しています。
参考文献:マダガスカル水と衛生募金
水に関連する三重の脅威 アフリカの子ども1.9億人が直面 3/22-24 国連水会議を前にユニセフ分析
アフリカにおけるユニセフの活動を支援するには?
ユニセフ・マンスリーサポート・プログラム
クレジットカードをお手元に準備していたら、申し込みは3分程度で終わります。
まずは、申込ボタン「1日33円から寄付する」をクリックします。
プルダウンメニューでは以下の金額を選択できます。
- 1,000 / 毎月
- 2,000円 / 毎月
- 3,000円 / 毎月
- 5,000円 / 毎月
- 7,000円 / 毎月
- 10,000円 / 毎月
- 20,000円 / 毎月
ですが寄付額は自由に設定することができ、500円 / 毎月から寄付することができます。
- クレジットカード
- 口座振替
のいずれかから選択します。使用できるカードや銀行の種類は、以下の通りです。
クレジットカード | VISA MasterCard JCB ダイナースクラブ AMERICAN EXPRESS DC UFJ UC NICOS JAL CARD SAISON CARD イオン OMC Cedyna TS3 楽天カード |
口座振替 | 三井住友銀行 みずほ銀行 三菱UFJ銀行 りそな銀行 埼玉りそな銀行 信用金庫 ゆうちょ銀行 地方銀行 など多数 |
口座振替だと、外部サイトに飛んで入力する内容も多くなりますので、クレジットカードでの支払いを選択することを推奨します。
- 名前
- 性別
- 生年月日
- 住所
- 電話番号
- Eメールアドレス
を入力し、次の画面に移ります。
口座振替を選択した場合、金融機関を選択、入力をしていきます。
Eメールでの案内も、グッズも「希望しない」を選択することができます。
この画面が表示されたら、申し込み完了です。こちらの画面をスクロールすると、以下のような画面が出ます。
オンライン登録をすると、連絡先の情報が保存され、変更の手続きが簡単になるので、このまま入力してみましょう。(公式ページからいつでも登録できるので、そのまま終了しても構いません。)
寄付でユニセフのアフリカでの活動を支えよう
アフリカの子どもたちが直面している課題は数多く、清潔な水の確保から適切な教育、基本的な医療まで、生活のあらゆる面で支援が必要です。
ユニセフは、その子どもたちがより良い未来を築くための橋渡し役を果たしています。
寄付は、アフリカの子どもたちの生活をに変える可能性を秘めています。これを機会に、ユニセフでの寄付を初めてみましょう。