子どもたちの生活を守り、未来を築くために、ユニセフは日々、全世界でさまざまな活動を展開しています。
その活動は、私たち一人ひとりの支援によって支えられています。ユニセフへの募金はどのように使われているのでしょうか。
こちらの記事では、ユニセフの募金の使い道から、100円の募金でできること、そして、ユニセフの活動を支援する募金だ以外の方法など、ユニセフへのさまざまな支援方法について詳しく解説します。
ユニセフ募金の使い道は?
ユニセフとは?
UNICEF(ユニセフ)は、世界中の子どもたちの生存、保護、発展などの権利を守るために、世界190以上の国と地域で活動しています。
その活動は、個人や企業からの寄付、政府からの支援によって支えられています。その寄付金が具体的にどのように活用されるのかについて詳しく見てみましょう。
ユニセフの募金の流れ
寄付はまず日本ユニセフ協会に届けられます。日本ユニセフ協会はユニセフの公式国内委員会であり、日本国内からの募金を集め、ユニセフに寄付金として送ります。
そして、ユニセフはその資金を世界中の子どもたちがより良い生活を送るためのさまざまな活動に活用します。具体的には、以下のような形で寄付金は使われます。
ユニセフの募金の使い道
子どもの生存と成長(栄養・保健・HIV/エイズ)
子どもたちの生存と成長を支援する活動はユニセフの最も基本的な使命です。この領域では、ワクチンの接種、ビタミンAの投与、栄養補給食の提供などを通じて子どもたちの健康を守り、成長を支えています。
また、HIV/エイズの予防や治療に関する活動も展開し、感染を防ぎ、感染した子どもたちやその家族を支援しています。
教育
2000年時点では1億人の子どもたちが小学校に通っておらず、その約3分の2は女の子でした。
地道な教育支援が実を結び、教育を受けられる子どもが増えてはいるものの、2021年時点でも、いまだ約6,700万人の子どもたちが小学校に通えていません。
日本ユニセフ協会公式サイトより引用
ユニセフは、教育が全ての子どもたちに平等に提供されることを目指しています。
学校の建設、教科書や学習材料の提供、教師への研修などを通じて、質の高い教育を受ける権利を保障し、ジェンダーの区別なくすべての子どもたちが自己実現できる基盤を整えます。
環境(水と衛生)
清潔な水と衛生設備へのアクセスは、子どもたちの健康を保つために必要不可欠です。
ユニセフは、衛生設備の改善や清潔な水の確保を支援し、水源から家庭までの安全な水供給路の確立、トイレや洗濯設備の整備、石けんを使った正しい手洗いなどの衛生習慣を広めるといった活動を通じて、感染症のリスクを低減します。
子どもの保護
子どもたちが虐待や搾取、差別や暴力から守られることは、彼らが安心して成長できる環境を確保するために不可欠です。
子どもの保護には、以下のような問題があります。
- 出生登録
- 児童労働
- 女性器切除(FGM)
- 児童婚
- 軍隊や武装グループと結び付く子ども(武器を手にしている子どもだけでなく、調理役や運び手として使われている子どもや性的搾取、強制的な結婚の対象にされている子ども)
- 子どもの人身売買
- 親のケアを受けていない子どもたち
- 子どもの商業的性的搾取
- 子どもに対する暴力
- 罪を犯したとされる子ども
ユニセフは、子どもたちの権利を保護する法律の制定支援、被害者への心理的・社会的支援、子どもたちが危険から自身を守るための教育などを行っています。
公平な機会
ユニセフは、性別や障害、民族や経済状況など、あらゆる不平等をなくし、全ての子どもたちに公平な機会を提供することを目指しています。
これにより、全ての子どもたちが自分たちの能力を最大限に発揮し、充実した人生を送ることができます。
以上、5つの分野について紹介しました。
あなたの寄付は、これら全ての領域での活動を可能にし、世界中の子どもたちの生活を改善します。
その一方で、これらの活動がまだ必要な子どもたちは多く存在します。ユニセフの活動を通じて、一人でも多くの子どもたちの生活が改善するよう、あなたの寄付が必要となります。
ユニセフの活動の効果は?
ユニセフの活動は世界中の子どもたちの生活を大きく改善し、その未来を守るために努力しています。
しかし、これらの活動はユニセフだけの力で達成されたものではありません。世界中の支援者やパートナー機関、そして寄付を通じて手を差し伸べるあなた方の協力なくしては、このような効果を生むことはできません。
その具体的な効果と、あなたの寄付がどのように活用されるのかについて詳しく見てみましょう。
2022年のユニセフの活動の効果
1. 地域に根差した活動とグローバルなネットワーク
- 3億5,600万人の5歳未満の子どもたちに、栄養不良を予防するための支援を行いました。(2022年)
- 2,800万人以上の子どもたちに、学用品を届けました。(2022年)
- 過去20年間で、新たに20億人が、安全な飲み水を手に入れられるようになりました。
2. より多くの子どもたちの命を守る
- 74億米ドル分の支援物資とサービスを子どもたちのために調達しました。(2022年)
- 世界で初めてマラリアワクチンの供給を開始。今後、毎年数千人の命を救うことが期待されています。(2022年)
- 約9億7,800万回分の新型コロナウイルスワクチンを、92の国と地域に届けました。(2022年)
3.緊急事態への対応と備え
- 約8億6,400万米ドル分の緊急支援物資を調達し、140カ国に届けました。(2022年)
- 人道危機下で、2,300万人以上の人々に水と衛生支援を届けました。(2022年)
- 人道危機下で、2,700万人の子どもたちに、はしかの予防接種を行いました。(2022年)
4.昔からある問題に新しい解決策を
日本ユニセフ協会公式サイトより引用
- 80カ国以上で、1億人以上の若者に世界的パートナーシップ「Generation Unlimited」を通じてスキルと機会を提供しました。
- 肺炎や新型コロナウイルス感染症の治療に欠かせない医療用酸素生成ユニットを27カ国に届け、酸素生産能力を向上させました。ユニセフの歴史で、最も早く実現した製品イノベーションです。
- ユニセフと国際電気通信連合(ITU)は、すべての青少年が情報にアクセスできるようにすることを目標に掲げています。
ユニセフの活動は、私たち一人ひとりの支援なくしては達成できない成果を世界に広げています。その活動の中心には、すべての子どもが健やかに成長し、学び、自分自身を守り、夢を追求できる機会を提供するという強い決意があります。
寄付は、ユニセフが持つこの決意を具現化するための重要な手段となります。私たち一人ひとりの寄付が集まり、それがユニセフの世界的な活動を支え、子どもたちの未来に影響を与えるのです。
これらの取り組みは、子どもたちの命を救い、彼らが生き生きとした未来を描くことを可能にするのです。
ユニセフの募金はいくら集まっている?
ユニセフの活動を支えているのは、世界中からの多くの寄付者たちです。こうした寄付はユニセフが世界中の子どもたちの生活を改善し、その未来を守るために必要な資金を提供しています。
ユニセフによると、2021年度には、会員や一般の寄付者から約20億米ドル(約2816億円)の寄付が集まりました。また、企業や団体、自治体からの寄付も合わせると、総額は約81億米ドルに上ります。これは、世界の子どもたちを支えるための非常に大きな資金です。
そして、これらの寄付金は、ユニセフの多岐にわたる活動に活用されています。教育、健康、栄養、保護、緊急援助といった各分野で、子どもたちの生活の改善や未来の守りを目指して活動しています。
しかし、世界中の全ての子どもたちに必要なサポートを提供するには、さらなる資金が必要です。そのため、私たち一人ひとりの支援が今後も重要であり続けます。あなたの寄付が、子どもたちの未来を一緒に作り上げていく力となるのです。
ユニセフに100円募金すると何ができる?
【100円でできること】
ポリオから子どもを守るための経口ワクチン 4回分
病気にかかりにくくしてくれる栄養素ビタミンAのカプセル 50錠
1錠で4~5リットルの水をきれいにすることができる薬 263錠
(2023年1月現在の価格)
日本ユニセフ協会公式サイトより引用
※輸送や配布のための費用は含まれていません。
以上が、100円がユニセフの活動を通じて、世界の子どもたちの生活をどのように改善することができるのかを示す一部の例です。
これらの活動はすべて、あなたからのご寄付によって成り立っています。少額でも、それが集まれば大きな力となり、子どもたちの命を救い、未来を明るくすることができます。
ユニセフに募金以外にできることは?
ユニセフへの支援は、直接的な寄付以外にも多様な方法で行うことができます。一人ひとりの小さなアクションが、全世界の子どもたちの生活を向上させる一助となるのです。以下に、具体的な支援方法をご紹介します。
ユニセフ支援ギフト
ニセフの支援ギフトは、具体的な救援物資やサービスを寄付する形のプログラムです。これは「モノ」を寄付することによって、具体的に何に貢献できるのかをイメージしやすくし、寄付を行う人々にもその効果を具体的に伝えることができます。
ユニセフ支援ギフトのラインアップは多岐にわたります。具体的な例としては、養分が豊富な栄養食品、新生児のための保温マット、石鹸や洗濯洗剤、学習キットなどがあります。
これらのギフトは、あなたが選んだギフトが必要とされている地域に届けられ、その地域の子どもたちの生活を向上させるために使用されます。
日本ユニセフ協会の会員になる
ユニセフの活動を継続的に支援するために、日本ユニセフ協会の賛助会員になることができます。賛助会員になると、定期的に活動報告やニュースレターが送られてきます。
- 一般賛助会員:1口 5,000円
- 学生賛助会員:1口 2,000円
- 団体賛助会員:1口100,000円
で、会費も寄付と同様に寄付金控除の対象となります。
イベントの実施や参加
ユニセフが主催するイベントに参加したり、自分自身でイベント(チャリティバザーやチャリティコンサート)を開催したりすることも可能です。
ユニセフが主催するイベントには、毎年11~12月に開催されるハンド・イン・ハンドや、ラブウォークなどがあります。
これにより、自身の周りの人々へユニセフの活動を広めることができます。
資料請求
ユニセフの活動について詳しく知りたい場合は、資料請求を行うことができます。それをもとに、自分自身で学んだり、周りの人々に情報を伝えたりすることも可能です。
企業などのユニセフ支援キャンペーンに参加
企業が行っているユニセフ支援キャンペーンに参加することも一つの支援方法です。2023年現在、以下のような企業がユニセフ支援のキャンペーンを行っています。
- FNSチャリティキャンペーン~パキスタンの子どもたちに笑顔を~
- クロエ「Girls Forward(ガールズ・フォワード)」キャンペーン
- LIXIL…気候変動の影響を受ける子どもたちのためにユニセフを支援
その他の支援
- ユニセフ協会のボランティアに参加
- ユニセフ外貨募金
- 書き損じはがき
ユニセフに募金するには?
ユニセフに募金するためには
- 毎月の寄付(ユニセフ・マンスリーサポート・プログラム)
- 1回の募金
があります。
毎月の寄付(ユニセフ・マンスリーサポート・プログラム)
クレジットカードをお手元に準備していたら、申し込みは3分程度で終わります。
まずは、申込ボタン「1日33円から寄付する」をクリックします。
プルダウンメニューでは以下の金額を選択できます。
- 1,000 / 毎月
- 2,000円 / 毎月
- 3,000円 / 毎月
- 5,000円 / 毎月
- 7,000円 / 毎月
- 10,000円 / 毎月
- 20,000円 / 毎月
ですが寄付額は自由に設定することができ、500円 / 毎月から寄付することができます。
- クレジットカード
- 口座振替
のいずれかから選択します。使用できるカードや銀行の種類は、以下の通りです。
クレジットカード | VISA MasterCard JCB ダイナースクラブ AMERICAN EXPRESS DC UFJ UC NICOS JAL CARD SAISON CARD イオン OMC Cedyna TS3 楽天カード |
口座振替 | 三井住友銀行 みずほ銀行 三菱UFJ銀行 りそな銀行 埼玉りそな銀行 信用金庫 ゆうちょ銀行 地方銀行 など多数 |
口座振替だと、外部サイトに飛んで入力する内容も多くなりますので、クレジットカードでの支払いを選択することを推奨します。
- 名前
- 性別
- 生年月日
- 住所
- 電話番号
- Eメールアドレス
を入力し、次の画面に移ります。
口座振替を選択した場合、金融機関を選択、入力をしていきます。
Eメールでの案内も、グッズも「希望しない」を選択することができます。
この画面が表示されたら、申し込み完了です。こちらの画面をスクロールすると、以下のような画面が出ます。
オンライン登録をすると、連絡先の情報が保存され、変更の手続きが簡単になるので、このまま入力してみましょう。(公式ページからいつでも登録できるので、そのまま終了しても構いません。)
あなたもユニセフの活動を支える一員に
ユニセフの活動は、募金はもちろんのこと、日本ユニセフ協会の会員になる、イベントに参加する、ボランティアになる、企業キャンペーンに参加するなど、さまざまな方法で支援を行うことができます。
また、100円の募金でも、子どもたちの命を救い、教育や保護に貢献することが可能です。そしてその全てが、子どもたちが健やかに育つための環境を整え、公平な機会を生み出す力となります。
あなたがユニセフに対して行う行動一つ一つが、世界の子どもたちの未来を明るく照らす光になります。今すぐにでもユニセフの活動を支援し、子どもたちの未来に希望を届けてみませんか?