子どもたち一人ひとりが、豊かな学びの機会を持つことができる世界を目指して、ユニセフは世界中で教育支援活動を展開しています。
しかし、その内容や成果、さらにはどのように支援することができるのか、具体的に理解している方は少ないかもしれません。
この記事では、ユニセフの教育支援活動が何であるか、どのような成果を上げているか、そしてそれをどのように支援できるのかについて解説します。
ユニセフとは?
ユニセフの概要
ユニセフ(UNICEF、国連児童基金)は、1946年に設立された国連の専門機関の一つで、世界中の子どもたちの生存、保護、発展、参加の権利を守り、向上させるために活動しています。
ユニセフは全世界に存在する子どもたちのために、特に困難な状況にある子どもたちに対して援助を提供しています。
教育、健康、栄養、清潔な水、衛生設備、保護など、幅広い分野での支援を行っています。
ユニセフの目指すゴール
途上国を中心に、教育、保健、栄養、水と衛生、児童労働の撲滅など、さまざまな分野でプログラムを実施しています。
その目標は、すべての子どもたちが健康で幸せな生活を送ることができる世界の実現です。
ユニセフは特に、最も脆弱な子どもたち、紛争地域や災害による被災者、難民などに重点を置いて支援を行っています。
ユニセフの教育支援活動
教育支援活動の具体的内容
緊急時の教育支援
ユニセフは、紛争や自然災害などの緊急時においても子どもたちの教育を支援しています。
ユニセフはまず、災害や紛争が起きた地域に急行し、緊急支援活動を行います。
その後、被害を受けた校舎の修繕や臨時の学習スペースの設置、教科書やノート、文具などを含む教育キットの提供などを通じて、子どもたちが教育を受けられるように支援しています。
これらの取り組みにより、ユニセフは緊急時においても子どもたちの教育を支援し、学習の継続を促進しています。
参考文献
ユニセフ|緊急時の教育支援
女子教育
女の子が学校に通えない3つの原因の1つに、貧困が挙げられます。
女の子が学校に通えないことで、その後の人生においても貧困から抜け出せない可能性が高くなるため、女子教育の推進が必要とされています。
ユニセフは、女子教育に関する支援において、以下のような活動が行われています。
- 教員の育成
ユニセフは、女の子が教育を受けられるように、男女の性差に配慮した教育を行うことができる教員の育成を支援しています。 - 学習教材の作成
男女の性差に配慮した学習教材の作成を通じて、女子が教育を受けやすい環境を整える取り組みが行われています。 - 緊急・復興支援
災害や紛争が起きた地域においても、女子教育への理解を促す活動が行われています。 - アフガニスタンでの女子教育支援
アフガニスタンでは女子の中等教育が禁止されている状況がありますが、ユニセフは女子教育へのアクセスを向上させるための活動を行っています。例えば、日本政府との協力により、パキスタンのシンド州に非公式教育センターを開設し、女子が学ぶ機会を提供しています。
これらの活動により、ユニセフは女子教育の推進や女子が教育を受ける機会を増やす取り組みを行っています。
参考文献
パキスタン:少女たちが学習を続けられるように-中等教育への移行を支える
アフガニスタン 女性による人道支援活動と女子教育の制限 ユニセフ、基本的人権の明白な侵害と非難
アフリカへの教育支援
世界で小学校に通えない子どものうち、半数以上がサハラ以南のアフリカの子どもたちで、学齢期にある子どもの5人に1人が小学校に通えていません。また、小学校に入学しても様々な理由で学校を中退する子どもたちも多く、修了率は63%と低い状況です(2019年時点)。
ユニセフ アフリカに教育支援が必要な理由より引用
アフリカの教育において直面している課題は、以下の通りです。
ユニセフ アフリカに教育支援が必要な理由より引用
- 子どもの数に対して、学校の数が足りない
- 家計を支えるため子どもが働いている
- 学費や教材費が払えない
- 干ばつや洪水などの自然災害、紛争などの人道危機の影響
- 研修を受けた教員が不足していて、授業の質が悪い
- 学校の設備が整っていない
- 親や地域住民に教育の大切さが理解されていない
また、アフリカでも女の子だから学校に通えない、という問題もあります。それには、学校にトイレがない、経済的な理由で男の子の教育を優先するなどの理由があります。
そのため、ユニセフは以下のような支援を実施しています。
ユニセフ アフリカに教育支援が必要な理由より引用
- 校舎の建設や修繕、改修を行う
- 教科書や学用品、奨学金を提供する
- 教員研修を行い、スキルを向上させる
- 地域の人々や保護者に教育の大切さを理解してもらう
- 学校に男女別のトイレ、手洗い場を設置し、子どもに衛生習慣を身につけてもらう
- 運動場や図書館、学校菜園など学校内の環境を整備する
- 地域の人々に給食当番や学校の修繕など学校の運営に参加してもらう仕組みをつくる
- 小学校が無償化・義務化されていない国の政府に働きかける
- 学校を中退してしまった子どもに補習授業を行う
- 障がいのある子どもが通えるように教員研修を行うなど受け入れ体制を整える
アフガニスタンへの教育支援
ユニセフは、アフガニスタンにおいて子どもたちの学習の継続を支援するため、日本政府から13億2,800万円の無償資金協力を受け、以下のような活動を行っています。
UNICEF東京事務所より引用
- それぞれの学校のニーズに基づいた教室の新設や改修、手洗い施設やトイレの設置を通じて、公立学校に通っている5万5,000人の子どもたちの学習環境の改善。
- 1万6,500人の子どもたちが、コミュニティ・レベルでの教育をさらに2年間継続できるようにするための支援。
- 公立学校の女性・男性教員、学校長、指導員、計990人への研修の実施。
参考文献
日本政府、アフガニスタンの7万人以上の子どもたちの教育の質を向上させるため、13億2,800万円の無償資金協力を実施
教育支援活動の成果
活動がもたらした具体的な成果
2000年時点に比べ、2021年時点で初等教育就学年齢の子どもたちの学校に通っていない割合は9%に、中等教育前期の学齢期の子どもたちの学校に通っていない割合は14%に、中等教育後期の学齢期の子どもたちの学校に通っていない割合は30%にまで減少しています。
また、小学校に通えない子どもの数は2000年の9.970万人から2018年には5,900万人に減少しています。
ユニセフへの募金
募金の具体的な方法
ユニセフ・マンスリーサポート・プログラム
クレジットカードをお手元に準備していたら、申し込みは3分程度で終わります。
まずは、申込ボタン「1日33円から寄付する」をクリックします。
プルダウンメニューでは以下の金額を選択できます。
- 1,000 / 毎月
- 2,000円 / 毎月
- 3,000円 / 毎月
- 5,000円 / 毎月
- 7,000円 / 毎月
- 10,000円 / 毎月
- 20,000円 / 毎月
ですが寄付額は自由に設定することができ、500円 / 毎月から寄付することができます。
- クレジットカード
- 口座振替
のいずれかから選択します。使用できるカードや銀行の種類は、以下の通りです。
クレジットカード | VISA MasterCard JCB ダイナースクラブ AMERICAN EXPRESS DC UFJ UC NICOS JAL CARD SAISON CARD イオン OMC Cedyna TS3 楽天カード |
口座振替 | 三井住友銀行 みずほ銀行 三菱UFJ銀行 りそな銀行 埼玉りそな銀行 信用金庫 ゆうちょ銀行 地方銀行 など多数 |
口座振替だと、外部サイトに飛んで入力する内容も多くなりますので、クレジットカードでの支払いを選択することを推奨します。
- 名前
- 性別
- 生年月日
- 住所
- 電話番号
- Eメールアドレス
を入力し、次の画面に移ります。
口座振替を選択した場合、金融機関を選択、入力をしていきます。
Eメールでの案内も、グッズも「希望しない」を選択することができます。
この画面が表示されたら、申し込み完了です。こちらの画面をスクロールすると、以下のような画面が出ます。
オンライン登録をすると、連絡先の情報が保存され、変更の手続きが簡単になるので、このまま入力してみましょう。(公式ページからいつでも登録できるので、そのまま終了しても構いません。)
募金でユニセフの教育支援活動を支援しよう
ユニセフの教育支援活動は、私たち一人一人の協力を必要としています。
特に、募金はユニセフの活動を支える重要な手段の一つです。私たちが寄付することで、ユニセフは、世界中の子どもたちが教育を受ける機会を与えることができます。
ユニセフの教育支援活動には、学校の建設、教師のトレーニング、教育資材の提供、女子教育の推進など、多岐にわたるプロジェクトがあります。
これらのプロジェクトはすべて、私たちの寄付を通じて可能になります。
ユニセフの教育支援活動への寄付は、世界中の子どもたちが教育の機会を得るための大きな一歩となります。ぜひ、ユニセフに募金してみましょう。