キフシル編集長のさゆりです。3年ぶりに開催された、ワールド・ビジョン・カフェに参加してきました!
リアルでの集まりには初めて参加したのですが、スタッフさんや参加者さんが熱い思いを持っている人たちばかりで、とても刺激になりました。
こちらの記事では、ワールド・ビジョン・カフェの内容や、参加して感じたことをお伝えします。
ワールド・ビジョンとは?
ワールド・ビジョン(WV)とは、世界中で子どもたちやその家族、地域社会の持続的な発展をサポートするための国際NGO団体です。
1950年にアメリカで設立されて以来、100を超える国々で支援活動を展開しており、飢餓、貧困、災害、紛争といった問題に直面する人々への援助を継続しています。
教育、水・衛生、保健、子どもの権利保護など、さまざまな分野でのプロジェクトを通して、人々が自らの力で生活の質を向上させることを目指しています。
チャイルド・スポンサーシップとは
チャイルド・スポンサーシップとは、寄付者が特定の子ども(チャイルド)をサポートし、その子どもが健康で、教育を受け、安全な環境で成長できるように援助する、ワールド・ビジョンの毎月寄付のプログラムを指します。
チャイルド・スポンサーシップは、寄付者とチャイルドが直接的な関係を築くことが特徴です。
毎月の寄付を通じて、チャイルドやチャイルドが住む地域の生活改善や教育のサポートを行われます。
そして、ワールド・ビジョンからチャイルドの手紙や写真、進捗報告などを通して、チャイルドの成長や生活の変化を間近で感じることができます。
チャイルド・スポンサーシップは、一人一人の子どもたちを助けるだけでなく、その背景にある問題や課題にも目を向けることで、より根本的な解決を目指す重要な手段となっています。
ワールド・ビジョン・カフェとは?
ワールド・ビジョン・カフェとは、ワールド・ビジョンの活動に関心を持った人々が情報交換や意見共有を行うための場として開かれるイベントです。
申し込みをすれば、寄付者でも寄付者でない人も参加することができ、ワールド・ビジョンの活動をより身近に感じることができる場となっています。
ワールド・ビジョン・カフェが行われることで、ワールド・ビジョンの取り組みを深く理解し、支援の輪を広げることを目的としています。
ワールド・ビジョン・カフェの内容
2023年のワールド・ビジョン・カフェは、東京と大阪の2カ所で開催されました。
私は今回、ワールド・ビジョンの事務所で行われた、ワールド・ビジョン・カフェ in 東京 (夜の部)のイベントに参加しました。
内容は「カンボジアでのチャイルド・スポンサーシップ活動報告」でした。
カンボジアとワールド・ビジョンの歴史
1975年のベトナム戦争のときにカンボジアでの支援を開始。このとき、首都プノンペンに国立小児病院の設立に関わったそうです。
その後1975~79年は、ポルポト政権になってからカンボジアを離れ、1980年から再び支援を再開。このとき、270人いたワールド・ビジョンのスタッフは、5人しか生き残っていなかったそうです。
現在、ワールド・ビジョンはカンボジアに600人スタッフがいます。カンボジアにとってワールド・ビジョンは、日本でいうユニセフのように、とても有名なNGOだそうです。
カンボジアでのチャイルド・スポンサーシップの活動
ワールド・ビジョンは、カンボジアで40の地域開発プログラムを行っていますが、その中でワールド・ビジョン・ジャパンが担当しているのは以下の2つの地域です。
- トモ・プオ
- ボレイ・チュルサール
トモ・プオはタイの国境付近にあり乾燥が強い気候で、一方のボレイ・チュルサールは川が近く、増水などの災害が起きやすい環境にあります。
参考:カンボジア王国:子どもたちはこんな支援地域で暮らしています
読書クラブ
トモ・プオ地域では、子どもに対して教室が足りず、学校を午前と午後の二部生にして、子どもたちを分けて授業を行っているため、授業時間が短く読み書きが不足しているそうです。
そのため「読書クラブ」という、土日に1~2時間ほど、地域のボランティアの人たちが行うコミュニティが作られました。
ここでは、子どもたちに読書をするなど識字能力を身に付けてもらったり、各家庭に読み物を配り、日常的に読み書きができるような環境を整えていったりしているそうです。
こういった効果もあり、小学生の中途退学は10.4%(2009年)から2.0%(2022年)に減ったそうです。
喜び合う家族
ボレイ・チュルサール地域では、人権への意識が低く、家庭内暴力や児童虐待の被害が多いそうです。
この「喜び合う家族」というプログラムでは、家族について振り返り、家族に暴力を奮っていたお父さんが自分の行いを見つめ直てお母さんに謝り、今度どのような家族にしていくか、子どもたちにどんな教育を行なっていくか、などを考えていくそうです。
また、子どもたちには「親の言いなりになるだけではなく、あなたは大切な存在である」といったことを教育するそうです。
そういった効果もあり、体罰がしつけに必要と考える親の割合は32.8%(2021年)から19.0%(2023年)に減ったそうです。
ワールド・ビジョンスタッフや参加者との交流
カンボジアでの活動を聞いた後、5人ずつくらいのグループに分かれて、他の参加者やワールド・ビジョンスタッフと交流しました。
ボランティアを積極的にしている方、何人もチャイルドを支援している方もいて、とてもびっくりしました!
懇親会
スタッフさんや他の参加者の方と、軽食を食べながらお話ししました。アフリカ、アジアのいろんなお国柄や特徴深いお話を聞くことができました。
現地に行っているからこそ分かるお話ばかりで、とても新鮮でした!
ワールド・ビジョン・カフェに参加した感想
スポンサーもチャイルドや支援地への思いが強かった
チャイルド・スポンサーシップに参加しているので、支援しているチャイルドを通じてその国を身近に感じていると思います。
ワールド・ビジョン・カフェに参加されているような方は、現地訪問ツアーで実際に支援しているチャイルドに会いに行ったことのある方、チャイルドからの手紙やプレゼントをキレイにまとめている方など、積極的に交流を持っている方が多いな、という印象でした。
スタッフさんの当事者意識が強かった
国民の平均年齢は23.9歳*、国民の約半数が30歳未満(ポル・ポト政権時代の大量虐殺の影響で、40代以上の人口は少ない)。
3分でわかるカンボジア ~カンボジアって、どんな国?~より引用
*出典:2015年、国連人口部
スタッフさんがカンボジアの歴史を話す中で、キリングフィールドなどポルポト政権下で起きた大量虐殺の話をする姿がとても印象的でした。
スタッフさんは、カンボジアに駐在して近くで現地の方々や歴史に触れているからこそ、他国の歴史的事実ではなく、二度と起こしてはいけない、語り継いでいるんだなと思いました。
スタッフさんがとても楽しそうで、仕事にやりがいを感じていた
今回のワールド・ビジョン・カフェは、3年ぶりの開催だったそうです。
スタッフさんが
「途上国の子どもたちの成長を近くで見られる。それをスポンサーさんに伝えて喜ぶ姿が見られる。それができるようになってとても嬉しいです」
と仰っていて、その姿から本当に活動を心から愛しているんだな、と思いました。
あなたもチャイルド・スポンサーシップに参加してみませんか?
チャイルド・スポンサーシップに参加することで、あなたは特定の子どもひとりの生活の質を向上させる手助けができます。
そしてそれは、その子の家族や地域社会全体にもプラスの影響をもたらします。
手紙や写真を通して、あなたがサポートする子どもの成長や進歩を実感することができ、世界の一部と繋がる特別な経験を得ることができます。
また、チャイルド・スポンサーシップはただの金銭的なサポートだけでなく、文化や習慣、生活環境など、違う背景を持つ人々との間に深い理解や絆を築くきっかけともなります。
あなたもチャイルド・スポンサーシップに参加してみませんか?